医療・ヘルスケアを支えるIT基盤への要求が飛躍的に高まっている。高いセキュリティーや可用性に加え、医療機器の高精度化に伴うデータの大容量化、IoTの医療現場への導入を見据えた柔軟なインフラ、ビッグデータ化された医療・健康情報の高度な分析に対応できる高いパフォーマンスなどなど。大きく変化する医療・健康サービスの要求に応える柔軟性と俊敏性の確保が重要なIT課題といえる。さらには日本の医療制度の中でこうしたIT基盤を導入できる経済性も大きなファクターだ。
自院内で医療情報システムを構築・運用することが主流の医療機関。オンプレミスでありながら従量制の料金体系によりコスト計画・管理を容易にしたり、システムの問題の予兆を検知しサービスに影響を及ぼす前に予防保守を実現したりするといったIT調達モデルも注目されてきている。
ここでは、約1200床を有する岡山県南西部の基幹病院、公益財団法人 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院が実現させた、地域の複数の医療機関へ24時間365日無停止でサービス提供する「共同利用型画像サービス」と、そのシステム基盤のバックグラウンドについてご紹介する。