システムの直流電力を常時監視すると、消費電力の総量が分かるので、どのように消費電力を削減すべきかが見えてくる。それもシステム負荷の軽いときと重いときの差を知ることで、消費電力を削減する手法がわかる。ネットワーク機器や電気自動車や、ハイブリッド車、データセンター、サーバーなどの低消費電力化に有効だ。
Microchipの「PAC1934」は、4チャンネルのバス電圧と電流を計測する電力センサである。1mA未満から10A超という広いダイナミックレンジを持ち、電力計測精度は1%以下と優れている。アナログの電圧・電流値を16ビットの分解能で計測し、デジタル出力する。8サンプル/秒で計測した場合、36時間分のデータを記録できる。また、バッテリの充放電やType-Cのようなリバーシブルなコネクタの双方向電流計測機能もある。
チップをカスタマイズするための評価ボードやソフトウエアも用意されている。加えて、サードパーティによる小型の開発ツールも入手可能で、これをMicrochipのMPLAB X統合開発環境につなげてプログラミングできる。