LEDがクルマのヘッドランプに使われるようになってきた。明るい発光のために大電流を流すと、発熱の問題は避けて通れない。ライト部分が高温にさらされると、LEDの劣化が進み発光しなくなってしまう。ヘッドランプは反射板と同時に放熱板も取り付けなければならず、限られたスペースの下でLEDの熱設計が求められる。
そこで正しい熱特性を評価するため、熱の逃がしにくさ、すなわち熱抵抗を正確に測る方法がある。パルスによる過渡応答を測定する方法で、LEDのpn接合からチップ接着剤、台座、ケースまでの一連の各部位の熱抵抗を測定できる。これを使えばLEDのアセンブリの不良箇所を特定することもできる。
メンターグラフィックスは、熱解析シミュレーションソフトと、過渡熱測定器などを提供しており、本資料はソフトと測定器を使って最適なLED熱設計を行うためのロジックが詳細に解説されている。車載LEDライトの開発者はもちろん、LED照明の設計を行う技術者全般にお薦めしたい資料である。